ぬるっとはじまった新年度。はじまりの季節に改めて意識しておきたい「言葉を揃える」という話について書きました。
恋も仕事も、まずはそれぞれの頭の中にある前提を一致させることが大事だということ。
この時期に読んでよかった記事と共にお届けします。
形容詞、なんとなく使ってない?
先日Twitterの海を流れてきた記事がかなり良かった。
「LEAP! 世界を跳躍させよう」をスローガンに掲げるコミュニケーションデザインカンパニー、ラナエクストラクティブ(通称:Rex)のnote.が新年度にぴったりの内容でした。
Webサイトをデザインするチームが、改めて「ステキなWebサイトって、どんなもの?」という問いに立ち返った社内ディスカッションのようすを記事にしたものかな。
内容もさることながら「ステキな基準」について改めて問い直す取り組みが実に良いなあと感じた次第です。
わたしたちは日々、成果や目標をシェアするためにさまざまな形容詞を用いて認識を合わせようと図ります。
見やすい資料、おもしろいコンテンツ、価値あるサービス、有益なツイート、ラブラブなカップル、幸せな家族……
目指すべきところを言語化するのはとても大切。でも、その言葉の意味するものがみんなの中でちがっていたら、同じ旗のもとまでたどり着くのは難しいかもしれません。
使っている言葉の意味を取りちがえることが、わかりあえなさを生むきっかけになりがち。
ふだん当たり前に使っている言葉ほど、人によって微妙なニュアンスのちがいがあったりする。
Rexのデザインチームが「ステキなWebサイト」について、当たり前と思われるところから言葉を揃えていたのが印象的でした。
4月。メンバーが増えたり、チーム編成が変わったりすることが多いのではないでしょうか?
日頃当たり前に使っている言葉ほど、定期的に意味合いを揃えていきたいと思った。
*ちなみにRexのnote.は面白い記事が多いので、そのほかもぜひチェックしてみてください。わたしのオススメは「最前線のデザイナーたちが、いま読み返したい1冊。」。マガジンの使い分けやバナーのデザインも参考になるなあ。
言葉を揃える。景色を揃える。動機を揃える。
ちなみにこの「言葉を揃える」というやつ、我が社でも頻繁に目にします。
全国各地で起業支援の拠点を運営している弊社。各地のコミュニティマネージャーが現場で得た知見をシェアする有志の会を定期的に開催しているのですが、毎度オープニングで必ず「言葉を揃える」という時間があります。
「コミュニティ」「マネジメント」など、うっかりするとぼんやりしたまま使いがちな言葉たち。
対話をはじめるまえに言葉を揃えることで、実に濃密な時間になっているなあと自社の取り組みながら思います。
ちなみに、「言葉を揃える」のほかにはこんなこともやっています。
景色を揃える
それぞれが今どんなふうに現状を捉えているか。役職やポジションのちがいによっても、だいぶ見えている景色がちがうよなあ。
メンバーによって視点がさまざまなのは当然。等しく矯正するのではなく、「ちがっているということ」「わかりあえないところもあること」が認識できるといいなと常々思う。
夫婦や親子の間でも見え方は異なるよね。結婚したことはないですが……
動機を揃える
状況によるが、「なぜやるのか?」をいくつかの視点から定義するといいなと考えている。
スタートアップ界隈だと、走り出す前に以下の点をまとめたりするようです。
Why THIS:なぜこれをするのか?(別のやり方ではなく、この方法である必要は?)
Why YOU:なぜあなたがやるのか?(他の誰かではなく、あなたがやるべき理由は?)
Why NOW:なぜ今やるのか?(2年前でも、2年後でもなくなぜ今なのか?)
これ、起業以外にもいろいろ展開できるなあと。
特にまちづくり領域は関わる人が多くなりがちなので、いつでも前提から揃えていきたい。
最後に
さて、このブログも再開した以上は「良い記事とは」について考えてみたいと思いました。
雑記ログなのでいろんな動機で書いているが、ひとつ思いついたのはコレ。
誰かがぼんやり考えていたことを、わたしなりの言葉で表現したい。
「前からそれ思ってた!」「モヤモヤ考えていたことがスッキリした!」
なんて言ってもらえるともう、それは至上のよろこびです。がんばっていこう。