体力と気力を養う「勤め人の放課後」の話。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

9月から新しい仕事が始まって毎日バタバタと過ごしています。「新しい仕事」といっても転職ではなく、勤め先に生まれた新規事業。社内にノウハウが存在しないため、手探り状態を地で行く日々です。

「まちの広報」として働く覚悟について。(2019.09.09)

やっていることは「まちの広報」としての広報コンサルとWeb広告、その他地域の情報発信にまつわること全般。企画と、編集と、協力者集めと、そして何より大きなウェイトを占めているのは「営業」。そう、セールスから逃げるように地方移住を果たしたわたしは移住5年目にしてしっかり営業マンを勤めています。

没入するようにセールスの仕事に浸かっていると、この業務がいかに楽しくまた哲学的なものか実感する。若い同世代はすぐ「マーケティング」という言葉に走りがちだが、マーケティングとセールスは似ているようで異なる。これらは両輪揃っていないと意味がないし、最終的に自社の商品を買ってもらわないと利益は生まれない。市場分析と戦略だけ頑張ったところで「まいどあり!」が言えないと意味がないんじゃないか。

ではいかに気持ちよく商品を買ってもらうか。提供するサービスをもってお相手の課題解決につなげるためにはどうしたらいいか。この事業を続けていく先に、地域をどう良くしていくのか…ということを割と真剣に考え続けています。

3年間の「地域おこし協力隊」活動はわたしを心から「地域おこし協力隊」にしてしまったらしい。往年の先輩方もおっしゃっていたが「地域おこし協力隊を経験するとその後地域のことに無関心でいられなくなる」というのは間違いないらしい。そういう意味では今関わっている事業が地域ーーこの地で暮らし働く人々を本質的に良くしていくもので本当に良かったと思います。やっていることと考えていることがズレているとストレスにつながるので。営業の仕事をストレスフリーな時間と感じられる日が来るなんて、いや結局あの転職と移住は功を奏したなぁとしみじみする。

さて、とはいっても営業活動とは実に心身を消耗するものだ。新卒で入った会社ではとにかく複雑で理解しがたいサービスを売っていたので(当時)、それこそ毎日気力が保たなかった。今は実にわかりやすく、またこれまでの経験値を活かせる広報的サービスを取り扱っているため、商談や提案それ自体に疲弊することはない。ただ超少数精鋭で動いていること、やることが膨大にあることから体力の方を割とやられる。また新規事業であるためほぼ全てが「新規開拓」に当たるため、お断りの連続が続くことも少々堪える。

ということで最近は日々消耗しゆくHPとMPの回復に努めています。体力を「HP」、気力を「MP」とRPGよろしく表現するのは心の師である松倉早星さんの受け売りです。資本主義ルールに則っても、いただいた賃金と余暇の時間で体力と気力を回復させるのは勤め人的に賢いはず。

>> あなたは世界をどう感じていますか?│Subaru Matsukura(松倉 早星)

上記にも書いてあるけれど、HPは案外かんたんに復活する。私論だがHPは減点方式だと思っています。ちゃんと飯食って早寝早起きを意識すれば大体どうにでもなる。翌朝疲れが残っているのは暴飲暴食、深酒、過度な嗜好品、夜更かし、ネガティブ思考の持ち越し…などが原因ではないだろうか。身体にとって余計なことしないで、眠たくなったら寝ればいい。2時間夜更かししてやることがあるなら、早起きして朝に持ち越したほうが余程良いことか。

とはいえわたしも不眠がちだった経験があるので「眠たくなったら寝る」これがいかにむつかしいか、ということもよく分かる。根性論みたいで申し訳ないんだけど、「眠れない」のほとんどは「眠る努力をしていない」んじゃないだろうか。わたしは寝る1時間前からPCやスマホを控えて部屋の照明を落とし、朝晩のワークアウトでほどほどに疲れて、シャワー上がりにストレッチと瞑想、日記でネガティブな思考をなるべく整理することにしている。寝るために必死。この辺は気力ことMPの回復につながると思います。

でもこれだけだとただ働くために生きてるみたいになる。わたしは副業をいくつかやっているので、意識しないと本当に「働く」と「生きる」時間ばかりになってしまう。なのでなるべく人に会ったり、外にでかけたりということもしています。主に休前日の夜と週末。しっかり働こう、そのためにMPを蓄えようと思ったら自然と外部の人に会う機会も増えますってば。こないだは知り合いの料理人と、これまた知り合いの宿主とをつなげて「秋の肴とひやおろしの会」をやりました。最高でしょう。こういうのですよ。

平日ひとりでできる気晴らしも増やしていこうと、読書と映画鑑賞を義務化している。これはまさに義務。じぶんルールです。

読書は常時10冊くらい、時と場所によってちがうものを手に取る工夫をしています。枕元に歴史小説、リビングとトイレにビジネス古典、あんまり浸からないけれど湯船に入るときはKindle本を読みます。2019年はずっっっっと司馬遼太郎にハマってる。『THE GOAL』と『7つの習慣』を何度も何度も読み返す日々。Kindleには『ナニワ金融道』が全巻揃っています。

映画は、実はここ数日観るようにしている習慣です。飲酒の習慣がなくなったから、仕事終わりのルーティンを急いで終わらせると21時くらいには暇になる。すると1本観られるんです。映画はまったく知識がない。とにかく人に薦められたものを順番に観ている状態です。ジム・ジャームッシュとデビット・フィンチャーが面白かった。ウディ・アレンとハンコックの作品は大学時代のゼミを思い返しながら観返しているところです。恋愛モノもいろいろ気になるところ。『南瓜とマヨネーズ』の臼田あさ美は天才かと思いました…かわいいし…

そんなわけで平日の夜をいかに充実させられるかが最近のこだわりです。生活の文化度が上がると、自然と仕事のパフォーマンスもあがるみたい。1日12時間ダラダラ働くより、8時間めちゃめちゃ集中して4時間カルチャーに触れた方がきっと人間としては健全でいいんじゃないかなぁ。

cover photo : cdd20

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

コメントを残す


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください